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屋根へのこだわり

風切丸。

               関根工務店 大朏邸 蔵 017s

             切り妻屋根の妻側に引いてある列の丸を、

                風切丸(かざきりまる)といいます。

                 (現行の屋根にはほとんど使われていません。)

               

                    大工さんは

 

                    ほとんど    

                  意匠的(デザイン)か

                  桟の納まりの逃げ

                としか理解していませんが

 

            大きな間違いです。

 

                   この箇所は

             妻に当たった風が巻きあがり、

             瓦が飛びやすい部分なので、

   あえてアクセント(風の渦を分散)を付けて瓦の飛散を防いでいるのです。

 

                 また、高い大棟も

              お施主さんの見栄だけではなく、

        やはり平部に当たった風が棟を超える時に起こる

        風の渦を分散させる役割を果たしている・・・デス。

              今の様にろくに釘で留めてなくても

           飛ばない理由がここにあった訳です。

         関根工務店 大朏邸 蔵 004s

                 こんなスカスカ、無緊結状態でもけっこう・・・・・・

            関根工務店 大朏邸 蔵 014s

       しかし、袖にメンドを入れちどり緊結、丸全数留め

                これであと50年はいける・・・・かも?

         



 

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この記事のコメント

結構 風切丸の取り直しも多いですね
恥ずかしながら 修理が多いので
無くても良いじゃん  って思ってましたが・・・・・・

風洞実験で 気流が変わり瓦の浮き上がり防止の
効果が実証されてますね

昔の人の知恵って凄いな・・・・・・ 
2008-07-04 Fri 05:34 | URL | 張替 #mQop/nM.[ 内容変更] | top↑
張りさんへ100年もつ屋根瓦は何百年間の職人の知恵の
      結晶ですよね。

      例えば4寸足の桟瓦
      たとえ割れても・・・・・へっちゃら。
     
      「今の瓦は防水シートが完璧でないと
      じゃじゃ漏れ!!!!」
      
      今はその知恵(下の瓦で雨を取る)は
      無用の長物。

      先人達の偉業を重機でコちゃコちゃ。

      修理して残すことも重要な仕事では?

      

       
       
2008-07-04 Fri 22:14 | URL | ヤネフク #-[ 内容変更] | top↑
ただ、かっちょい~
という理由で、風切り丸を工事してます。(笑)


しかしながら、瓦足の短いものですとか、江戸前文化がありましたが廃れてしまうのは寂しいですね。


お互いに、粋な世界で頑張りたいですね。
2008-07-13 Sun 20:50 | URL | 鬼教官 #3dk2beLw[ 内容変更] | top↑
鬼教官さんへ 当市内のも粋な屋根が少しですが残って           います。
         
         そこを通る度、立ち止まり「すげ~なあ」・・・

         
         どんな職人が葺いたんだろう? 
         それに比べ・・・自分は??トホホ・・・

         見るたび思うことは違いますが・・・

          

       屋根が何か語りかけていると思うには、

            自分だけ??
2008-07-20 Sun 19:36 | URL | ヤネフク #-[ 内容変更] | top↑
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